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2007年5月20日 (日)

玄侑宗久さんの本を読む

Inochino 気がつけば、今年になってから僧侶であり作家でもある玄侑宗久さんの対談本や往復書簡を数冊読んでいた。玄侑さんの本を読むきっかは、禅道場の厳しい生活を、明るくユーモアに書いた「ベラボーな生活」をラジオ放送の朗読で聞いたことによる。

読んだ順番に下記にメモをしたが、一番面白かったのは岸本葉子さんと書いた「私を超えていのちの往復書簡」だった。

○玄侑宗久さんと柳澤桂子さんの「往復書簡」

文藝春秋2006年12月号と2007年1月号
いつものことだが柳澤桂子さんの「生と死の哲学」や宗教感は難しい。しかし、10年前に柳澤さんの著書を読んだ時より、わかりやすくなってきたような気がする。私が彼女の考え方をちょっぴり理解できるようになったのかも知れない。柳沢さんは、理知的で私にとっては雲の上の人であるが、なぜかひかれる。玄侑さんと柳澤さんの往復書簡は、岸本葉子さんとの書簡より難しいが、また何年かしたら「もう1度読みたい」私の読書禄に記録された。

お二人の書簡のやり取りは、Eメールを使ったそうである。

○「あの世この世」

瀬戸内寂聴さんと玄侑宗久との対談本
寂聴さんの人生感や宗教感などはもう完成していらっしゃる。修羅場を通ってきた方ですが、主婦の私からみても可愛いところもおありで、寂聴さんには悩みを相談できそうな気がする。玄侑さんとのやりとりはサラサラと読め、あっという間に読み終わってしまった。玄侑さん、寂聴さんともに仏さまに使え、作家同士という親しみもあってか、堅苦しくない楽しい対談だった。しかし、なんだか印象がとっても薄かった。

○「脳と魂」

養老孟司さんと玄侑宗久との対談本
養老さんは解剖学者、玄侑さんは禅僧との肩書きを、ともに忘れているような自由で伸びのびした話が続く。

玄侑さんが養老先生のことを「君子性と赤子性を併せ持つ」と表現していらしたが正にその通り!本のタイトルにもなった第4章の「脳と魂」は、なかなか面白い。

○「私を超えていのちの往復書簡」

玄侑さんと岸本葉子さんと1年近く交わした往復書簡。
岸本さんの本は「がんから始まる」から始まって、7、8冊読んでいるが、明るく前むきで、自然体で、好感の持てる40代の女性である。岸本さんは、玄侑さんとの往復書簡を通して、また成長なさったように思われる。読んでいて一緒に学ぶことが多い。やり取りの中でさまざまな著書が紹介されているが、いつか参考になるような気がする。私の読書録「もう1度読みたい本」のひとつになった。

○今後読む予定の本
 「ベラボーな生活」と「禅的生活」

玄侑さん、柳澤さん、養老さん、瀬戸内さん、岸本さん、皆さんの読書の質と量には、いつも感心してしまう。この方たちの千分の1でもいいから、古典と言われるような本も、読まなければならないと思っているが、つい最近出版された本ばかりを読んでしまう。

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コメント

michikoさん、コメントありがとうございます。

「宗教の言葉が心を捉えることが多くなったと感じているこの頃なんです。」とは、とても素敵な表現ですね。
私は特別な信仰を持っているわけではないのですが、好きな本の傾向は、カソリックを信仰している作家の作品が多かったです。仏教関係者の本に目が向いてきたのは、私も歳を重ねてきたからかも知れませんね。

投稿: ようこ | 2007年5月23日 (水) 午前 06時40分

宗教の言葉が心を捉えることが多くなったと感じているこの頃なんです。
年齢からでしょうか・・・?
ようこさんがお読みになられた本はどれもよい本のようです。
これからの読書予定の「禅的生活」、読後感を又教えてくださいませ。
期待して待っております。

投稿: michiko | 2007年5月22日 (火) 午後 10時43分

Gobashiさん、コメントありがとうございます。
嬉しいです。

もう1度読みたいと思うような本に出会うと、ほんとうに嬉しくなります。本は、日常生活でおめにかかることができない方々と出会うことができますし、著者の選択を間違わなければ、上等な思考に触れることができますね。

世話好きな人ほど、自分のための時間も大切にしないと、時はあっという間に過ぎてしまいます。

投稿: ようこ | 2007年5月21日 (月) 午後 09時44分

watari41さん、コメントありがとうございます。

「玄侑宗久さんは、相手のことがよく見える方ですね。」まさにそうですね。
相手の心に波長を合わせて、話しておられるので、話が弾むのでしょうね。禅だけでなく、いろいろな知識が豊富な方でもあります。

投稿: ようこ | 2007年5月21日 (月) 午後 09時25分

とっても良い本をお読みですね!!
私は最近、ゆっくりと読書を楽しむ時間が少なくなりました。もう少し自分の趣味(読書)の時間をふやそうとおもいます。「私を超えていのちの往復書簡」読んでみたくなりました。

投稿: Gobasi | 2007年5月21日 (月) 午後 05時38分

 それぞれの本の読後感を率直に書かれていて、ようこさんらしいですね。
 玄侑宗久さんは、相手のことがよく見える方ですね。養老さんの子供っぽさを指摘するなど的確ですね。養老さんは虫取りをしている時間が多いのだそうですね。
 瀬戸内寂聴さんとはお互い、手の内がわかっているということのなのでしょうね。

投稿: watari41 | 2007年5月21日 (月) 午前 10時33分

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